groff Fatal error
先日「vimをアップデートすると同時にHomebrew管理に移行する」という投稿をしたんですが、その後vimのmanページを開こうとすると、
$ man vim
/usr/bin/groff: can't find `DESC' file
/usr/bin/groff:fatal error: invalid device `nippon'
何やら出てきて怒られてしまいました。
突然manが見られなくなったと思ったらgroffとか言う謎のコマンドがエラーを吐く。
原因
どうやらvimをインストールした時、ありがたいことに日本語版のmanをインストールしていただいたようで、賢いman君は$LANGから最適な言語を探し、man vim
を実行すると自動的に日本語版を見つけてくれるようになりました。
ただし、ここで問題が。manが最適なページを探し、それを整形して表示するために、groffを使うのですが、標準にインストールされているものは日本語に対応していません。
その証拠に、env LANG=C man vim
を実行すれば英語版が普通に表示されました。
なのでmanを実行するとき強制的に英語版を表示するようにすれば一応表示問題は解決です。
日本語版manとかダサい。英語の勉強も兼ねてるんで。翻訳は信用出来ない。っていう方々は、お使いのshellのrcファイルに
alias man='env LANG=C man'
の一行を足せば万事解決です。
日本語版manをMacで読めるようにする
でも、せっかく日本語manをインストールしていただけたのですし、ないことにするのは少しもったいない気がします。
そこで新しいgroffをインストールし、日本語版のmanを読めるようにします。
brew install groff
Homebrewのdupesリポジトリには標準でインストールされているコマンドの"dupes"、同じもののHomebrew版が用意されています。
その中に目的のgroffも含まれているので、brew tap homebrew/dupes
を実行し、リポジトリを追加します。
追記:いつしかのHomebrewメジャーアップデートでHomebrew公式が運営しているtapは基本的にhomebrew-coreに吸収されたらしいです。幸いgroffは吸収も生き残ってそのままインストールできました。
そして、brew install groff
!
インストールが終わった後、where groff
をして/usr/local/bin/groff
が表示されていることを確認しましょう。
man.conf
あとはmanに新しい方のgroffを使うように設定すればOKです!
manの設定は/etc/man.confにあるので、
$ sudo vim /etc/man.conf
で編集します。
95行目付近にJNROFF
から始まる行があるので、
- JNROFF /usr/bin/groff -Tnippon -mandocj -c
+ JNROFF /usr/local/bin/groff -Dutf8 -Tutf8 -mandoc -mja -E
上のものから下のものに置き換えましょう。
次に105~106行目付近のPAGER
、BROWSER
それぞれを
- PAGER /usr/bin/less -is
+ PAGER /usr/bin/less -isr
- BROWSER /usr/bin/less -is
+ BROWSER /usr/bin/less -isr
このように末尾にr
を付け足し完了です!
追記:
コメントでいただきましたが、
アップデートの度に/etc/man.confが上書きされるらしく?毎回これをすることになるらしいので簡単なpatchを、、
PROFILE=~/.zprofile # 自分が使うシェルのprofileに変更
cp /etc/man.conf ~/.man.conf
sed -i -e 's/^JNROFF\(.*\)\/.*$/JNROFF\1\/usr\/local\/bin\/groff -Dutf8 -Tutf8 -mandoc -mja -E/' ~/.man.conf
sed -i -e 's/^\(PAGER.*\)/\1r/' ~/.man.conf
sed -i -e 's/^\(BROWSER.*\)/\1r/' ~/.man.conf
echo 'alias man="man -C ~/.man.conf"' >> $PROFILE
確認
さて用意が出来たので、man vim
など、日本語版のmanが用意されているコマンドを見てみましょう。
VIM(1) General Commands Manual VIM(1)
名前
vim - Vi IMproved, プログラマのテキストエディタ
書式
vim [options] [file ..]
vim [options] -
vim [options] -t tag
vim [options] -q [errorfile]
ex
view
gvim gview evim eview
rvim rview rgvim rgview
バッチリですね!
あとがき
特定のmanファイルだけ見れないことが今までもあったのですが、深く考えてなかったです。。
追記(2020/02/02)
こんな古い記事でもいまだに需要があるようで、、ありがたいです。
古い情報になっている部分を変更しました。
いまだにmac標準インストールのman, groffではこの問題が解決されていないみたいですね、、